4度のアニメ化を果たした代表作『ひだまりスケッチ』を手掛け、2011年の公開から一大旋風を巻き起こし、現在劇場版第3部の公開が待ち遠しい『魔法少女まどか☆マギカ』にてキャラクター原案を担当するなど、当代を代表する漫画家/イラストレーターとなった蒼樹うめ先生。今回は、そんなうめ先生の学生時代や同人活動といった「創作の原点」を探りました!


イラストや漫画を書き始めたのはいつ頃ですか?またそのきっかけは?

蒼樹うめ先生(以下蒼樹) お絵かきは幼稚園の時から、ノートに漫画を描いたりし始めたのは小学校の3、4年生頃です。3年生の時に少女漫画誌の「りぼん」を読み始めたので、それがきっかけだったのではないかと思います。

同人活動歴が長いですが、活動を始めた当初、うめ先生にとって同人の魅力とは何だったのでしょうか?どのようにして同人の世界にのめり込みましたか?

蒼樹 始めた当初に感じた魅力は「誰にでも発表の場所が得られる」ことでしょうか。当時はネット上での個人の発表の場などはあまり無かったですし。絵をコピーした紙を折ってホッチキスで止めただけのものでも、自分の絵が製品になった!という感じがして幸せで、それを1人、2人と手に取ってくださる方がいてまた幸せを感じ、という風にして徐々に入っていきました。

漫画の描き方は、同人活動を通して得られていったものですか?

蒼樹 同人誌からは絵の影響はいろいろと受けたように思いますが、漫画の描き方は小学、中学生の頃に読んでいた商業漫画の影響が強いと思います。「りぼん」や「ウィングス」などですね。

大学入学以前から同人誌にうめ先生(謎のキャラクター・自画像?)が登場していますが、彼女が生まれたキッカケやエピソードなどあれば教えて下さい。

蒼樹 いつのまにかいた、という感じです(笑) おそらく同人誌にちょっとした実体験を漫画で載せたいと思い、そのために作ったのでしょう。最初はもっと胴長だったりして、今の丸っこい形に落ち着いたのはそこそこ最近かもしれません。

美術大学に進学してデザイン情報学を専攻していらっしゃいましたが、そこで学んだ、得られたものはありましたか?

蒼樹 たくさんあったと思います。グループワークの課題がとても大変でとても面白かったです。今に役立っているかはわかりませんが(笑) 創作意欲にあふれた個性的な友人たちがたくさんいる環境は素敵でした。

高校、大学時代は漫画研究会などの創作系サークルに所属していましたか?

蒼樹 高校の時はアニメーション研究部という部に所属していましたが、全くアニメの研究はしていない部でした。よくトランプとかしてたような……(笑) それでも一応定期的に部誌を発行して、文化祭のときにはコスプレ衣装制作とイラスト展示をしていました。そういえば3年の時には後輩ちゃんが作ったショートのアニメーションのアフレコにも参加させてもらいました。何故か主役で(笑) 大学のときには同人活動と、仕事も少ししていたのでサークルには所属しませんでした。今になって、あの時入っておけば良かったなぁと思うことがあります。

時期的に、大学在学中には『ひだまりスケッチ』の連載が始まっていますね。大学生活と両立して連載やお仕事をこなしていくのはとても大変だったと思いますが、学業との両立は出来ていたのでしょうか?

蒼樹 講義中にこっそり仕事の原稿をしたこともありますが、私の通っていた大学は一、ニ年次はものすごく忙しかったのですが三年次以降はゼミで比較的のんびりしていて、確かひだまりはその頃始まったのでどうにかなっていました。卒業制作は大ピンチでしたが(笑)

同人活動ではストーリー漫画が中心でしたが、商業での活動は4コマ誌でやることになって、当初苦労したことはありますか?

蒼樹 それまでもお仕事で4コマの経験はあったのですが、オリジナルは初めてだったので、当時見本で頂いたまんがタイムきららを隅から隅まで何度も読んで、自分はどういうものにしようかと悩みました。絵的なところでは、当初4コマの小さなコマに慣れておらず、コマ内にキャラクターの顔を入れるとなかなか足が入らなくて、足が描きたくてムズムズしてました。

うめ先生の作品の特徴の一つに、「へちょ絵」に代表される、可愛らしくデフォルメされた絵柄がありますが、どのようにして現在の絵柄に辿り着いたのでしょうか?

蒼樹 これもいつのまにか、という感じがします。4コマという形の中に収めやすい間の抜けたデフォルメ絵、を描いていくうちに今の形になったのだと思います。

『ひだまりスケッチ』6巻のあとがきにて、「今後ずっとこれでいこう!と思えるペンとインクと紙が見つかった」と仰っていましたが、具体的な画材の種類を教えてください。また、その道具に行き着く理由となった利点/長所を教えてください。

蒼樹 インクはセーラーさんのナノインク極黒で、なめらかで伸びがいい感じがします。ペンは当時どのペンのことを言っていたのか記憶が怪しいですが、おそらくゼブラマルペンAかタチカワ丸ペンのどちらかだと思います。Gペンより丸ペンで線を重ねるほうが描きやすいので。今はデジタルと併用しています。


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