自分にしか描けない漫画を

詩原先生が特に影響を受けた作家さんというのはいらっしゃいますか?

詩原吉本蜂矢先生の『デビューマン』という漫画が本当に好きなんですよ。編集者の方と初めて会うときに好きな漫画を聞かれることが多いのですが、そこで「『デビューマン』が好きです」って言ったらその作品をご存じの方で、ものすごく突っ込んだ反応をされて驚いたのを覚えています。「知ってる人がいた!」と。他の作家さんにも吉本先生の漫画が好きって言うと「ああ、わかります」ってよく言われます。すごく意識しているし、強い影響を受けていると思います。
それとさっきも話したんですが、私の漫画のルーツは『ハニ太郎です。』というホラー漫画なので、雑誌で言うと『ホラーM』も結構読んでましたね。特に犬木加奈子先生の虫とかナメクジとかが出てくる作品が自分の漫画にも表れていると思います。
ホラー以外だとやぶうち優先生が好きで、ストーリーの面で参考にしているところが多いですね。やぶうち先生も隠し事をしている子の話や思春期や成長期の男女の話を描かれる方なので、「これを漫画にしてもいいんだ!」という衝撃を受けました。

今後描いてみたい作品というのはありますか?

詩原人にはあまり言ってないんですが、いわゆる「男の娘」を描きたいと思っています。性別が行ったり来たりする話が好きなので、そういうお話が描けたらいいですね。
他には老人しか出てこない漫画というのもネタとして考えています。

漫画を続ける秘訣というのがもしありましたら、教えて下さい。

詩原連載が始まる前に担当の方から「連載が始まったら逃げられないからね」って何度も言われました。実際その通りで、話を全部描き終えるまで連載はジェットコースターのように止まることがないので、覚悟を決めて描くということが一番ではないかと思います。そうでなくとも漫画家になるということは漫画を仕事にするということなので、生きるために描くという気概を持って描かなければいけませんね。やるしかない、と。
あとは自分の趣味や嗜好が人と違っても気にしないで「この漫画は自分にしか描けない!」という気持ちを持つことですかね。

最後に、漫画家を目指す学生に向けて何か一言お願いします。

詩原日常のちょっとした事でも頭の片隅に置いておけば何かしらの助けになると思います。あとはそれを出し惜しみしないことでしょうか。
自分の好きなことは全部作品に突っ込みましょう!

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ミウラメモ 僕も詩原先生と同じく東北(青森県)の生まれなので、記事以外の部分では終始「東北あるある」で盛り上がっていたような気がします。「東北はよい所なのでぜひ遊びに来てください」とのことです。僕もそう思います。


文責:ミウラ(@1plus1_mh)