私たちが愛してやまない数々の漫画……。普段目にするその物語に、元気をもらったり、あるいは涙したりすることもありますね。では、その漫画の原稿一枚一枚は果たしてどのように作られ、一冊の漫画となっているのでしょうか?どのような過程を経て、またどのような工夫が加えられて、原稿が完成するのでしょうか?

現場に潜入してみたいと思い続け…今回ついに!その夢が叶いました!

ご協力してくださったのは、『家電の女』や『ジャポニカの歩き方』など、様々なジャンルの漫画でご活躍中の西山優里子先生です!プロの仕事の現場にお邪魔させていただき、誠に嬉しく思います!

美しい原稿の裏側、ごゆっくりとご覧ください!

(リポーター:ちゃおこ/和泉)

 


 

●まずは全体的な流れを見てみましょう!

①レイアウト

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西山優里子先生(以下西山) 最初にまず担当さんとの打ち合わせをして、「じゃあ次回こういう話にしましょう」っていうのを決めるんです。ネームを描く時にはこういったレイアウト表を作っていて、B4の紙を32に区切っています。この1つの四角が1ページなんです。この中でお話を作るっていう風に私はやっています。

これでやると何が良いかっていうと、全体が見回せるので、1ページ目で話が始まって、盛り上がりはこの辺にきて、オチはこの辺だっていうのが見やすいんです。

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次にこれがネーム用紙なんですけど、これにレイアウトを描きおとしていって、担当さんにコピーして渡し、「ここは良くないね」とか「ページ詰めようか」とか「このキャラクターはここをこうした方がいい」とかっていうのを、これを見ながら打ち合わせしていくんです。マガジンに来てからなので、もう20年くらいこの紙でやっているのかな。

これでOKが出ると、もうこの1ページをそのまんま下書きにまわします。

②下書き

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西山 ほどのネーム用紙を原稿用紙のサイズに拡大コピーして、トレス台に原稿用紙と重ねて置きます。そして、コピーに合わせて線を引いていって、まず人物などは丸描いてちょんにしちゃって、大体を描いていくんですよ。そしたら、もうトレス台はどけてしまって、ここから細かく下書きを描いていきます。

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時間が勝負なので、何もないところから下書きを描くよりはレイアウトをまず写してから細かく書き込んでいった方が早いんです。ずっとそういうやり方でやっていますね。

③ペン入れ

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西山 下書きが終わったら、うちのアシスタントが枠線を引いてくれて、その後私がペン入れをしていくと。

④背景/モブ入れ

西山 得意分野ごとに分業をしていて、私がキャラクターを入れた状態の原稿がこの後背景担当の人達にまわっていきます。

今回登場するカメラなど、細かいものはパソコンで描いてもらって、時間短縮のためにいろんな所にコピペしてはめ込んだりしています。

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ちゃおこ 「家電の女」の主人公、美鈴さんのお家ですね!

⑤仕上げ (←この行程を東京マンガラボメンバーが体験させていただきました!)

西山先生 背景や小物が全部終わったら、仕上げに入ります。そして、最終的に私が細かいところを直したりして、完成です!

 

●次にアシスタント体験をさせていただいた、1コマが完成するまでを追っていきます!

下書き→ペン入れ→仕上げ という流れを取材させていただきました!

◎下書き

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◎ペン入れ

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◎仕上げ (東京マンガラボ和泉が体験させていただきました。)
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先生が細かいところを修正します!

完成!!
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西山 仕上げ全体に関するポイントとしては、仕上げは本当に最後の最後にまわってきて、一番大変ではあるんだけど、本当に早くやってほしいところでもあるから、一つ一つ貼って一つ一つ切ってっていうよりは、まずばっばっと大まかに張っていって、その後ちっちゃく切っていく。すごい人なんか10枚くらいばーっと貼っちゃうんです。そういう風にやっていった方が効率がいいんです。