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左から黒川氏、「猿楽庁」橋本徹氏、堀井氏、エレキコミック今立進氏

コンテンツ研究家黒川文雄氏が主催するトークイベント「黒川塾」に、マンガラボインタビュー班が潜入してきた。第12回目となる今回のゲストは、あの「ドラゴンクエストシリーズ」の創始者、堀井雄二さん!なぜ突然、ラボメンが参加してきたのか?主催者側に関係者がいた(筆者は授業の帰りの電車で本イベントの情報を知らされ、すぐさま逆方向の電車に飛び乗った)というのもあるのだが、実は堀井さん、インタビュー班主任が現在所属している、早稲田大学漫画研究会の大先輩でもあるのだ。

トーク序盤はまさにその、漫画家を目指していたという堀井さんの学生時代について詳しく切り込まれていった。雑誌に掲載されていた永井豪先生の住所(当時は個人情報保護法施行前で、ファンレターを送る用に各先生の仕事先の住所が掲載されていたのだ……大らかな時代!)を訪ね、作品を見てもらったエピソードを披露。その時は、「高校を卒業しても気持ちが変わらなかったらまだおいで」と遠回しに断られてしまったとか。
働きながら漫画家を目指すのは無理だという理由で大学進学を決められた堀井さん。在学中は当時の学生らしく(?)、つげ義春先生などのガロ系に傾倒、作風もそのようになっていったらしい。「堀井さんの漫画原稿は見れないんですか?」という質問から、漫研55周年を記念して制作された「早稲田OB漫」が話題に上る。それを耳にし、歯ぎしりする男がひとり。そう、早稲田漫研の部室には、現在でもその冊子が残っているのだ!当日持っていけばヒーローになれたやもしれないのに。そこで、イベント終了後堀井さんに直接アタック、見事原稿の掲載許諾を取ってきた!こちらが堀井さん執筆の漫画原稿だ!

 

これが堀井さんの原稿。ほのかに香る”ガロ系”の匂い(?)

これが堀井さんの原稿。ほのかに香る”ガロ系”の匂い(?)

だが、出版社で編集をされている漫研OBから振られる仕事をこなす内、次第にライター業が忙しくなり、気づいた頃には絵を描かなくなっていたとか。もし堀井さんがそのまま漫画家の道を進み、デビューを果たしていたらどんな作品を発表していたのだろう……

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軽快なトークを披露する堀井さん。

トークはその後、ドラクエシリーズの開発秘話を中心に、堀井さんのゲーム創作術を探っていく。「イタズラ心」と「わかりやすさ」を心掛けたゲーム作りは、漫画制作とも繋がるところがあるのではないかと感じた。(詳しい内容はこちらをチェック!)

自分が個人的に興味深かったのが、ドラクエでは「イベント」から考えることが多かったというお話。魔王を倒すというラストは決まっていることだから、その中間に小さな目標をできるだけ作り、プレイヤーを飽きさせないという配慮なのだ。ゲーム全体の起承転結でいえば「承」の部分。「承」を面白く見せることに苦労したり、新人さんが見落としがちのポイントだという漫画家先生も多いので、なおさら腑に落ちるところだった。
とにかく「徹底的にユーザー視点に立てることが僕の特性」と語る堀井さん。月並みだが、こういうイベントは刺激になることが多いので、どんどん参加していきたいなぁ。

 

 

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ありがとうございました!